カギは「堅い守りをいかに突破するか」…中国には露骨に対抗心を燃やすGKも
今でも上海申花、上海海港、山東泰山は豊富な資金力を誇りますが、他のクラブは不動産関係の企業をメインスポンサーとするクラブが多く、不動産バブル崩壊のあおりを食った格好です。
経済的事情を含め、安易に帰化選手に頼ることなく、将来を見据えた選手選考が行われたことを感じながら「災い転じて福となす」という言葉を思い出しました。
中国というのは、これはサッカー界に限った話ではないのですが、それなりの成果が出ているのにある日、いきなり大胆な方向転換が行われることがしばしばあります。
そのたびに関係者が違う方向を向き、みんなで全力疾走するのです。ですが、今は「じっくり腰を据えて中国サッカーの将来像を作ろう」としているように見えます。
何と言っても人口14億人の国ですからね。人材は豊富です。W杯のスポンサーにしても日本の企業は追いやられ、中国企業ばかりが目立っています。「今まで以上に中国サッカーの動向に注目していかねば」と切に思っています。(おわり)
(聞き手=森雅史/サッカージャーナリスト、絹見誠司/日刊ゲンダイ)