MLBがソロバン弾く大谷「50-50」の熱狂 vsヤンキース「北米大陸横断シリーズ」は黄金カード
MLBはポストシーズンの放映権を米3大ネットワークのFОⅩ、スポーツ専門局ESPNなどと複数年契約を結んでいる。ポストシーズンのドジャース戦が高視聴率をマークしても、即座に放映権料が高騰するわけではないが、各球場での大谷関連グッズの売り上げ増は確実だ。
大谷はMLBにとって多額のグッズ収入をもたらすドル箱選手。ユニフォームだけでも昨季のエンゼルス時代から2年連続で売り上げ1位を記録している。「50ー50」Tシャツは飛ぶように売れており、記念カードはたった1日で65万枚、約11億円を売り上げた。
折しも、この日はドジャースとともに全米で人気を二分するヤンキースが、アーロン・ジャッジの5戦連続58号2ランを含む計3本塁打で2位オリオールズに大勝し、2年ぶり21度目のア・リーグ東地区の頂点に立った。メジャー駆使の人気球団が揃ってポストシーズン進出を決めた以上、目ざといMLBが指をくわえて見ているはずがない。
両軍がワールドシリーズに進出すれば、81年以来43年ぶりの大一番となる。ドジャースが5度目の世界一を達成した同年のワールドシリーズは「北米横断シリーズ」として注目を浴び、6戦合計33万8081人(1試合平均5万6347人)を集め、総視聴者数4137万人は史上3番目(当時)を記録した。今年6月9日の両軍によるインターリーグ(ニューヨーク)は、平均291万世帯が視聴し、22年9月以降のレギュラーシーズンでは最多だった。
ジャッジ、大谷の本塁打王対決はもちろん、東西名門球団による頂上決戦の実現を期待しているのは、ファンだけではない。