大関豊昇龍が魅せた「匠の投げ」…決まり手の比率はかつての名手・横綱千代の富士を遥かに凌ぐ
まさに「匠の投げ」である。
大相撲11月場所9日目、大関豊昇龍(25)が美ノ海を下し、1敗をキープした。右上手を掴んで半身になるや、即座に右足をかけての上手投げ。美ノ海はひとたまりもなく転がされた。
豊昇龍は投げの名手。決まり手で最も多いのは寄り切りの63回だが、上手投げと下手投げを合わせると61回。これは投げを得意としていた過去の力士と比べても、格段に多い。
例えば、横綱千代の富士は「ウルフスペシャル」と呼ばれた上手投げを得意としていたが、寄り切りの392回に対し、上手投げは171回。下手投げを加えても224回なので、投げの比率は豊昇龍には及ばない。
もっとも、強引に投げを打って下半身を負傷したことも数度。それでも「投げのスペシャリスト」を“投げ出す”日はなさそうだ。
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大相撲と言えば、先場所限りで引退した貴景勝は、過去に2場所連続で「優勝に準ずる成績、優勝」しながら横綱になれなかった。いったいなぜか。貴乃花の元弟子だからなのか。日本相撲協会・八角理事長を直撃すると、意外な答えが返ってきた。
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