2028年ロス五輪マラソン代表選考に新制度「ファストパス」導入のジレったさ
入賞以上、メダルを狙うための策だという。
日本陸連は去る11日、2028年ロサンゼルス五輪のマラソン日本代表の選考方針を発表。従来のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の上位選手に加え、対象期間中(25年3月~27年3月)に設定タイムを突破した最上位の選手も代表に内定する「ファストパス」を新たに導入する。
男子の設定タイムは日本記録より57秒速い2時間3分59秒。女子の2時間16分59秒は2分も速い。
最優先で内定を出すだけに、日本記録更新が条件となる。この新しい選考法について、ある実業団OBは「国内全体のレベルアップにつながるはず」と、こう語る。
「ペースメーカー(PM)のいないMGCはレース展開が読めず、27年秋の開催も残暑が懸念される。それならPMのいる冬のレースで日本記録を更新し、先に代表内定をもらった方がいいと考える選手は多いでしょう。実際に日本記録が出ても出なくても、スピード化という意味では国内全体のレベルアップにつながるでしょう」