2028年ロス五輪マラソン代表選考に新制度「ファストパス」導入のジレったさ
が、真夏に行われる五輪は近年、酷暑との闘いでもある。初めて女子マラソンが正式採用された1984年ロス五輪の時でさえ、脱水症状で意識朦朧の選手が制止を振り切りフラフラになりながらゴールしたことが美談になったが、今ならとんでもない話だ。当時のスタートは朝8時でレース終盤の気温は30度。28年大会はスタート時間を早めても、棄権者が続出するかもしれない。
別の実業団OBが言う。
「毎年3月に行われるロスマラソンはドジャースタジアムからスタートし、気温は約10度で肌寒いくらい。でも、ロス五輪のマラソンは7月末に行われる。東京五輪の開催前にも言われたことですが、速さより暑さに強い選手が有利になる可能性が高い。PMが先導する冬のマラソンで日本記録を更新しても、必ずしもメダルにつながるとは言えない。暑さに強い選手を1人は代表入りさせる仕組みを考えるべきです」
ロスは“太陽の街”ということをお忘れなく。