豊昇龍にも“綱とりの権利”はあるが…協会に「双羽黒のトラウマ」、素行や人間性も厳しくチェック
言うはやすしだが……。
23日、相撲協会は来年の1月場所の番付を発表。11月場所を制した琴桜(27)が東の大関、豊昇龍(25)は西の大関となった。
大関で優勝した琴桜が来場所綱とりに挑むのは当然ながら、豊昇龍にもその“権利”はある。横綱の昇進基準は原則、「2場所連続優勝、あるいはそれに準ずる成績」だ。
豊昇龍は先場所、千秋楽まで琴桜としのぎを削り、13勝2敗の優勝次点。優勝決定戦で敗れる「優勝同点」と比べてランクは落ちるものの、1月場所で琴桜と「ダブル昇進」の可能性は残っている。
とはいえ、琴桜と異なり来場所の昇進は最低でも優勝が最低条件の向きがある。過去には直前2場所で優勝がないまま横綱に昇進した者も少なくなかったのは確か。大鵬と「柏鵬時代」を築いた柏戸も、昇進直前2場所は優勝次点ですらない11勝4敗、優勝同点だった。
潮目が変わったのは1987年、現役横綱だった双羽黒の廃業だ。直前2場所どころか、一度も優勝経験がないまま昇進したが、かねて素行が問題視されていたところに、師匠と衝突を繰り返し、廃業に追い込まれた。