野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…
1999年から2001年の野村克也監督時代の3年間、周辺にいるコーチとの間にこんなことがあった。
「監督がこう言っている」と、ある練習を命じられた。僕の考えと違ったため、「こうやってもいいですか?」と返したが、後になって全く監督に伝わっていなかったことが判明。監督に都合の悪いことだと判断されたためで、コーチが忖度したのだ。選手が密に接しているのはコーチなのだが、選手の声が監督に届かないことが多かった。
一方で監督の「ボヤキ」といわれるコメントは、断続的に報道された。
「今岡には心の教育が必要や。ショートという一番大事なところを守っていて『捕れないから追わない』では困る。打っても内野ゴロだと『あきません』で走らんのや」
虎番記者にこう伝え聞いたこともあった。
「確かにバッティングはいいが、打つことしか考えていない。走れないから走塁には100%興味がない。肩はいいけど、守備範囲が狭い。ヒットを打って一塁ベースに行ったら打率の計算をしているんじゃないか。ああいう選手は困るんだ」