評価うなぎ上り! ドジャース山本由伸 サイ・ヤング賞&MVPダブル受賞の条件
カギは強打者を上回る印象度
サイ・ヤング賞は言うまでもなく投手との争いになるが、MVPともなれば、強打者を交えた争いになる。打撃、守備の2つの評価が加味される野手と比べて、投手が不利なのは言うまでもない。全米野球記者協会(BBWAA)会員によるMVP投票が始まった1931年以降、ナ・リーグで選ばれた投手はわずか10人。直近では2014年のクレイトン・カーショー(ドジャース)がサイ・ヤング賞とダブル受賞したが、これは68年のボブ・ギブソン(カージナルス)以来46年ぶりの快挙だった。
「14年のカーショーのWAR7.9は野手を含めてリーグ1位。奪三振率10.85、WHIP0.86など投手の主要な数値は軒並みトップで、防御率1.77は自身2度目の1点台を記録した。6月にはキャリア初の無安打無得点を達成しており、並み居るライバルを上回る貢献度、印象度を残した。そして全会一致でサイ・ヤング賞に選出されました」(前出の友成氏)
山本がサイ・ヤング賞に加え、大谷らを抑えてMVPの栄誉を手にするには成績はもちろん、強烈なインパクトを残す必要があるというわけだ。前出の友成氏がこう続ける。
「オリックス時代の22年と23年に無安打無得点を成し遂げたような偉業達成が求められるかもしれません。ただ、仮に大谷が球宴明けに投手に復帰すれば6人ローテを組むことになり、山本は今より余裕を持って登板に臨めるはずです。22年にはバーランダー(アストロズ)がシーズン終盤に6人のローテの恩恵を受けて最後まで失速することなく投手2冠(最多勝、最優秀防御率)を手にし、サイ・ヤング賞を受賞した。ドジャースはワールドシリーズ連覇を目指す強豪であり、バーランダーと同様に山本も終盤に活躍して印象付ければMVPとのダブル受賞も決して夢ではないと思います」
今オフの山本は大谷も驚くくらいの表彰ラッシュが待っているかもしれない。
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ところで、大谷は打撃に関して「不可解な点」がある。なぜ外角低めの明らかなクソボールを振って三振するのか。どうして得点圏打率が異様に低いのか。内角球に対して大袈裟に驚くリアクションを取るのはいったいなぜなのかーー。
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