「亜洲狂詩曲 アジアン ラプソディ」中野正貴著

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「アジアの基本はやはり市場だ。そこに行けば初めての旅でも大体その国の様子が分かる」とフィリピンのマニラやインドネシアのスラバヤなど、各国の市場で撮られた作品の中に、1981年韓国の東大門市場で撮影した作品もある。このときのことを振り返り、「方々から視線が突き刺さってきた32年前の市場の迫力を忘れない」と振り返る。

 著者はアジアの人々の「縦文字と横文字が混在する重層で多面的な文化を受け入れられる柔軟なバランス感覚がアジアだけでなく全世界にとって、今世紀の厳しい局面を打破するなんらかの手がかりとなるだろう」と期待を抱く。行ったこともない、かの国の風景にこんなにも心揺れ動くのはなぜだろう。
(クレヴィス 2800円)

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