【大人のためのオトナ本】生き方編 親父未満兄貴以上の叔父さんの出番だ

公開日: 更新日:

■「おじさんの哲学」永江朗著

 ここで取り上げられる「おじさん」とは中年男のことではなく、父や母の弟である「叔父さん」。その叔父さん的存在こそが今の時代には必要だと、叔父さんをキーワードに古今東西の言論人たちの生き方や作品を読み解いたエッセー集。

「今の世の中は、権威主義的で、息子を自分のルールに従わせようとする父親的存在と、流行には敏感で新しいことに飛びつくけれども、割と間違いやすい兄貴的存在の両極端。もう少し、余裕を持って、物事から距離を置き、斜めから眺めて、アドバイスするような、親父未満兄貴以上の、つまり叔父さん的な存在が必要だと思ったんです」(永江氏)

 橋本治、伊丹十三、田中小実昌らを紹介しながら、高い教養に裏打ちされた「のんきさ」など、叔父さん的力の秘密とは何かを考察する。

(原書房 1800円)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  3. 3

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  4. 4

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  5. 5

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  1. 6

    永野芽郁「二股不倫報道」の波紋…ベッキー&唐田えりかと同じ道をたどってしまうのか?

  2. 7

    レベル、人気の低下著しい国内男子ツアーの情けなさ…注目の前澤杯で女子プロの引き立て役に

  3. 8

    芳根京子《昭和新婚ラブコメ》はトップクラスの高評価!「話題性」「考察」なしの“スローなドラマ”が人気の背景

  4. 9

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  5. 10

    大阪万博会場は緊急避難時にパニック必至! 致命的デザイン欠陥で露呈した危機管理の脆弱さ