「東北朝市紀行」池田進一著

公開日: 更新日:

 朝市に魅せられ、20年間撮影を続けてきた著者によるフォトエッセー。東北各地の朝市で出会ったおばさんたちとのおしゃべりを土地の言葉そのままに再現し、写真とともに紹介する。

 青豆を粉にして水で練って焼いた「じんだもち」の作り方、食べ方をとつとつと語る人、持ち込んだ山菜が全部売れ「ここさ座って下さい、話しっこしましょ」と山菜について教えてくれた人など、約500年の歴史があるという秋田県の五城目の朝市で出会った人々をはじめ、山形県肘折温泉や、岩手県久慈など。観光朝市とは異なり、土地の人々の生活に密着した「市日」と呼ばれる市のざわめきの中から消えゆく伝統食や風習をすくい取った貴重な記録。

(こぶし書房 1800円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭