「迷子の日本国憲法ただ一つの国から、ただの国へ」森村誠一編著
安倍政権が戦争ができる国に向けて着々と準備を進める今、戦争抑止の視点から憲法について考えてほしいと護憲派、改憲派双方の主張を取り上げ紹介する憲法参考書。
憲法は「国家権力の暴走をいましめる縄のようなもので、国民が改正を望むならまだしも、権力側にある者が縄を解いてくれというのは、うさんくさいと思わなければなりません」という脚本家のジェームス三木氏。「主権のない占領下で作られたものが主権の表現たる『憲法』のはずもなく」と憲法改正ではなく「無効宣言」を唱えるべきと主張する評論家の渡部昇一氏など。各界各人の主張を参考に、自らの問題として憲法と向き合う。
(徳間書店 1000円)