「庶務行員 多加賀主水が許さない」江上剛著

公開日: 更新日:

 2年前、第七銀行と明和銀行が合併し第七明和銀行が誕生。しかし、金融庁の主導で行われた合併は遺恨をもたらし、熾烈な派閥争いが続いていた。会長の権藤と専務の綾小路は、明和出身の勢力を一掃するための陰謀をめぐらす。

 同じころ、主水は同銀行に庶務職として中途採用され、高田通り支店に着任する。庶務職とは、融資や預金事務をする行員とは異なり、店の掃除や設備のメンテナンス、案内などの雑務をこなす行員のこと。これまで職を転々としてきた主水は、第七明和銀行の「ある男」にスカウトされ、支店の動向を調査して報告するために派遣されたスパイだった。

 銀行を舞台にした長編エンターテインメント。(祥伝社 660円+税)


【連載】文庫あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  3. 3

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  4. 4

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  5. 5

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  1. 6

    永野芽郁「二股不倫報道」の波紋…ベッキー&唐田えりかと同じ道をたどってしまうのか?

  2. 7

    レベル、人気の低下著しい国内男子ツアーの情けなさ…注目の前澤杯で女子プロの引き立て役に

  3. 8

    芳根京子《昭和新婚ラブコメ》はトップクラスの高評価!「話題性」「考察」なしの“スローなドラマ”が人気の背景

  4. 9

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  5. 10

    大阪万博会場は緊急避難時にパニック必至! 致命的デザイン欠陥で露呈した危機管理の脆弱さ