「なんでわざわざ中年体育」角田光代著
人気作家がさまざまな運動にチャレンジする体験ルポ風エッセー。
ランニングチームに所属し、週末は必ず10キロから20キロを走っているという著者。走ることは好きではないのだが、1回休めば翌週も、そしてそれからは、ずっと走らなくなることが分かっているから欠かさず走っているだけだった。それが、雑誌の企画で東京マラソンに誘われ、3日悩んだ末に走ることに。今やらなければ、10年先もやらないと思ったからだ。
そんな決断を後悔しながら立ったスタート地点からゴールまでの42.195キロを詳述。その他、トレイルランニングやボルタリング、そして海外でのマラソン大会まで。弱い自分と向き合いながら、さまざまな「体育」に挑む。(文藝春秋 1400円+税)