おもしろ本屋と出合う本特集
「まだまだ知らない夢の本屋ガイド」 花田菜々子、北田博充企画
新刊のみならず、今や古本もネットで注文する時代。しかし、未知なる本との出合いを求めて、書店や古本屋の棚を一つ一つ眺めながら過ごす時間は、愛読家にとって何物にも替えられない至福のひと時であることは変わらない。
年末年始に楽しむ本を探しに、リアル書店や古本屋に行ってみよう。
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「日本全国のおもしろい本屋22店を現役の書店員22名が文章で案内」とのうたい文句で、まずは「BOOKS 青いカバ」の小国貴司氏が東京・豊島区にある「月蝕書店」を訪問。店主の猪熊武雄さんに同書店が行っているサービス「死者のための選書」についてインタビューする。
そのサービスとは、故人が生きていたら必ず買っていただろう新刊書や蔵書の関連書を選び、遺族に薦めるというもの。なるほどと読み進めると、「BOOKSルーエ」の花本武氏が紹介する「河合家書店」にはさらにびっくり。転がり込んだ居候先で本屋を始めてしまう(それも転々と何軒も)男の話だった。興味津々でたどり着いた最後のページで納得。ガイドブックを装いながら、本を愛する書店員たちが架空の書店を舞台に描く作品集だった。(朝日出版社 1600円+税)