「世界のへんな肉」白石あづさ氏
「国や宗教によって食べていい肉、食べてはいけない肉が決まっていますが、実は抜け道があるんです。たとえばインドでは牛は禁止ですが、水牛は悪魔の使いだから食べてよいらしく、水牛カレーが人気でした。お酒が禁止のイランでは各家庭で密造酒を造り、家の中に隠したパラボラアンテナでトルコのお色気番組を傍受してエロも堪能していました(笑い)。物事には抜け道があって、上手に楽しんでいる。これぞ世界の生きる知恵ですね」
ガゼルやインパラ、アルマジロ、トナカイ、バファローなど著者が食べ尽くした19の“ヘンな肉”を紙面でたっぷり召し上がれ。(新潮社 1200円+税)
▽日本大学芸術学部卒。地域紙の記者を経て約3年間の世界放浪へと旅立つ。現在はフリーライターとして旅行雑誌などに執筆。著書に「世界のへんなおじさん」。