「若者よ、猛省しなさい」下重暁子氏

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 著者は親子も夫婦も独立採算制を勧めている。自立して初めて主語が自分の人生が始まるという。子を家から追い出せない人、家族に依存する人には耳の痛い話だ。

「日本は『和』を尊び、『個』の思想をなくす方向に国がもっていったから。個とは個性であり、人との違いですよ。憲法でも個が保障されているのに、今は親子間や夫婦間ですら個が育たない。私はへそ曲がりであまのじゃくだけれども、自分の個性と感性は大切にしています。人生の選択は全部自分で決めてきたから、人のせいにしないで済むんです。結果、愚痴もストレスもたまりませんよ」

 常識や慣習にとらわれず、常に主語は自分。その代わり、言葉に覚悟と責任を持つことだという。

「言葉をバカにしてはいけません。例えば自分の夫を『主人』と呼んでいたら、本当に自分が主ではなく従なる人になっちゃう。私は『連れ合い』と呼びます。呼ぶうちに本当に連れ合ってきて同等になるんです。普段、何げなく使う言葉だからこそ、逆に自分の行動や考えが決められてしまうのよ。そこは断固としてこだわりますね」(集英社 720円+税)

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