「ここがおかしい小林節が壊憲政治を斬る!」小林節著
自民党の憲法改悪を阻止しようと活動する憲法学者による警世の書。
自民党が2012年に公表した憲法の改正草案は、実質的に「大日本帝国憲法」の復活に等しいと指摘。その最大の問題点は、憲法の意味、定義、役割を変えてしまったことだという。現行憲法では、主権者国民の最高意思としての憲法が政治家以下の公務員を縛ることになっている。これが世界の常識だが、自民党草案では、現権力者が憲法から自由になり、その権力者が憲法を使って国民を管理。これでは権力者による主権の簒奪だと警告する。その他、草案の随所にみられる「壊憲」の実際を解説する一方で、森友・加計問題などを起こした安倍政権の行状を徹底的に斬る。
(七つ森書館 1100円+税)