「わたし、定時で帰ります。」朱野帰子著

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 東山結衣はウェブサイトの制作やコンサルタントを業務とする社員300人の中堅企業に勤める32歳。彼女の信条は、どんなに仕事が忙しくても残業せずに定時で帰ること。ところが2年前まで付き合っていた晃太郎は真逆の超仕事人間。結婚に向けての両家顔合わせの日も徹夜仕事ですっぽかされ、愛想を尽かした。

 その晃太郎が結衣の会社に転職し、同じチームに配属された。しかも新しく上司に就いたのは、社員に過酷な労働を強いて倒産に追い込んだ福永。晃太郎のいた会社の元社長だ。案の定、福永は通常業務ではとてもこなせない案件を強引に引き受けてしまう。

 無理を押しつける福永に対抗して、チーム全員を定時で帰らせようと策略をめぐらす結衣。対して、元社長の意向をなんとかかなえてやろうと休日はもちろん、寝る間も惜しんで任務を遂行しようとする晃太郎――。

 正反対の結衣と晃太郎というカップルを通して、大きな問題となっている長時間労働問題の本質に迫っていく。思わずそうだと膝を打つような「会社あるある」も満載。新スタイルのお仕事小説。 (新潮社 1400円+税)

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