「ミステリー・アリーナ」深水黎一郎著

公開日: 更新日:

 年末恒例の生放送番組「推理闘技場(ミステリー・アリーナ)」が始まる。ミステリーオタクの解答者は、読み上げられる本格ミステリーの犯人が分かった時点で解答。物語を読み終えた時点で発表される正解者には、賞金20億円が贈呈される。

 物語は、悪天候の中、ミステリー研究会のOB年次会に参加するため、三郎が会場の鞠子の別荘に到着した場面から始まる。三郎はこの滞在中に、仲たがい中の沙耶加とよりを戻したいと考えていた。やがて、橋が流され、半島に立つ別荘が孤立したことが分かる。その矢先、三郎は背中にナイフが刺さった鞠子の遺体を見つける。ここまで進んだところで早くも解答者の一ノ瀬がボタンを押した。

 技巧を駆使して15通りもの解決案が提示される多重解決ミステリー。

(講談社 800円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…