「探偵術教えます」パーシヴァル・ワイルド著、巴妙子訳
コネチカット州の田舎町で、マクレイ家のお抱え運転手をしているモーランは、探偵の通信講座を受講中。ある夜、課題の尾行術を実践するため隣町である男を尾行する。指導教官には、了解を取って家族や親戚を尾行するよう指示されたが、モーランには頼める相手がいなかったのだ。尾行に気づいた男に、事前に用意していた捜査官のおもちゃのバッジを見せると握手とともに20ドルを渡される。再び男の店を訪ねたモーランは、店にいた美女とデートの約束を交わす。約束の夜、モーランは指導教官からの電報に気づかずデートに出かけてしまう。(「P・モーランの尾行術」)
そうと知らずに事件に巻き込まれる素人「迷」探偵を主人公にしたユーモアミステリー連作集。
(筑摩書房 840円+税)