「銀河帝国は必要か?」稲葉振一郎著

公開日: 更新日:

 応用倫理学の視点から人類とロボットの未来を考察したテキスト。

 あらゆるものがネットワークに常時接続する現代、ロボットはネットワークの端末というもうひとつの顔を持ち始めている。現代のロボット・人工知能技術の展開は、人造人間か超高度な道具かという従来のイメージを裏切り、そのどちらでもないものを生み出し、社会を変えつつある。また人間により近い人造人間には、何のためにつくるのかという根源的疑問がつきまとう。人間としてつくるなら、仲間としての権利を保障し、その福祉に配慮するという新たなコストが生じるからだ。

 一方で、人造人間の可能性を考えることは宇宙進出につながっていく。SF作品などを手掛かりに、ロボットとの共生について考える。

(筑摩書房 860円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動