「暴走する検察 歪んだ正義と日本の劣化」神保哲生、宮台真司ほか著

公開日: 更新日:

 ロッキード事件に見るように、検察は総理大臣を逮捕できるという威信とプライドを保ってきた。ところが、黒川弘務東京高検検事長の定年延長問題が起き、検察トップの人事権を内閣が掌握することで、検察が政権に隷属するしかないような体制になる可能性が生まれた。

 検察と政権のせめぎ合いの結果、政権が敗北。現在、日本の検察には強大な権力が集中しすぎていることが問題視されている。検察は公訴権を独占しているため、有罪にできそうな事件だけを起訴することができることから、検察が事実上、裁判所の役割も果たしている。

 ゴーンの海外逃亡問題で明らかになった「人質司法」など、検察問題を神保、宮台氏らが対談で追及する。

(光文社 1700円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  2. 2

    周囲にバカにされても…アンガールズ山根が無理にテレビに出たがらない理由

  3. 3

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  4. 4

    田中圭が『悪者』で永野芽郁“二股不倫”騒動はおしまいか? 家族を裏切った重い代償

  5. 5

    中森明菜が16年ぶりライブ復活! “昭和最高の歌姫”がSNSに飛び交う「別人説」を一蹴する日

  1. 6

    永野芽郁「二股不倫報道」の波紋…ベッキー&唐田えりかと同じ道をたどってしまうのか?

  2. 7

    レベル、人気の低下著しい国内男子ツアーの情けなさ…注目の前澤杯で女子プロの引き立て役に

  3. 8

    芳根京子《昭和新婚ラブコメ》はトップクラスの高評価!「話題性」「考察」なしの“スローなドラマ”が人気の背景

  4. 9

    永野芽郁“二股不倫”疑惑「母親」を理由に苦しい釈明…田中圭とベッタリ写真で清純派路線に限界

  5. 10

    大阪万博会場は緊急避難時にパニック必至! 致命的デザイン欠陥で露呈した危機管理の脆弱さ