壱番屋 宗次徳二 売り上げ不振の店は掃除で蘇る
全国チェーン「CoCo壱番屋」(ココイチ)を創業した宗次徳二氏の人生は波瀾万丈だ。「日本一の変人経営者」(ダイヤモンド社)に、こうある。
「私は終戦直後でまだ社会が混乱していたころ、昭和23(1948)年10月14日に石川県で生まれた。ただ、石川県のどんな家庭で、どんな両親のもとに生まれたのか、きょうだいや親戚はどうしているか、60歳の現在に至るまでまったく情報や消息を聞いたことがない。天涯孤独の生い立ちなのである」
児童養護施設にいた3歳のとき、宗次夫妻の養子となった。養父が競輪にのめり込み、財産を失う。中学時代からアルバイトに精を出し、家計を支えた。
1974年、「ココイチ」の前身となる喫茶店「バッカス」を開業。全国1177店(2009年9月末時点)まで拡大させた。
本では、「売り上げ不振の店は掃除で蘇る」と指摘した。
「掃除を続けることは本来、自分との戦いであり、誰かが見ているかいないかの問題ではない」
「『掃除を一生懸命やるような店なら安心だ。そんな店を利用したい』と店への信頼が厚くなる」
そして、「店は掃除で蘇る」と宣言している。