「シャムのサムライ 山田長政」幡大介著

公開日: 更新日:

 江戸時代初め、山田仁左衛門(長政)は、江戸で駿河の大名、大久保忠佐に駕籠(かご)かきとして仕えていた。

 ある日の夕暮れ、忠佐の駕籠を黒覆面の男たちが襲った。長政は倒れた徒士侍の刀を取り、男たちに斬りつけ、忠佐を守った。だが、それが江戸府内での抜刀を禁じた法に触れ、忠佐に指示されて江戸から逃げ出す。

 長崎から船に乗り、シャムに向かった。シャムの首都はメナム河を9日間も遡った地にあった。当時、シャムは熱病で正気を失った王が世継ぎの親王を殺してしまったため、後継者がいなくなって混乱していた。

 シャムで王家の娘と結婚し、王の信頼を得て総督となり、日本とタイの国交樹立に尽力した山田長政の生涯を描く歴史小説。

(実業之日本社 2640円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動