「中国『見えない侵略』を可視化する」読売新聞取材班著
次元の異なる技術やデータの活用法の登場が、経済だけでなく、安全保障のあり方まで変えつつある。自国の影響力、支配力の強化のためになりふり構わず価値ある技術やデータの収集を進めているのが中国だ。日本ではこうした状況の変化への危機意識が低く、その結果、平和と繁栄を損ないかねない技術やデータが中国に気づかぬうちに渡っているという。こうした中国の「見えない侵略」の実態を明らかにするリポート。
イノベーション型国家への転換を掲げ、世界中から研究者を招致する「千人計画」の真の狙い、5Gや海底ケーブルネットワークを利用した機密情報の抜き取り、中国のサプライチェーン依存の危険性など。日本の「経済安全保障」を揺るがす中国の脅威を警告する。
(新潮社 858円)