「第二次大戦、諜報戦秘史」岡部伸著
英国がかつて世界を支配したのは卓越した情報収集と正確無比な分析力があったからこそ。諜報・情報活動によって収集した情報は、入念に分析され、戦争や外交に活用されてきた。英国公文書館には、過去1000年にわたって収集された公文書をはじめとするそうした資料が保管・公開されている。
本書は、同館所蔵の資料を基に第2次大戦の真実に迫る歴史読み物。
巻頭では、日本の真珠湾奇襲の可能性をFBIに通告した007のモデルになった二重スパイが持ち歩いていた調査リストや、英米首脳の往復電報などを取り上げ、真珠湾攻撃に至るまでの米英独の思惑を読み解く。
他にも、ヤルタ密約草案やGHQの占領政策に関する文書など、各国の諜報活動を読み解き歴史の深層に迫る。
(PHP研究所 990円)