「すみません 素人でも仕事の写真を上手に撮影する方法ってないですか?」 矢島直美著
Instagramを始めて、はや3年。趣味の料理や愛犬の写真を投稿しているものの、どうも納得のいく写真が撮れない。他の投稿者を見てみると、プロが撮ったかと見まがうばかりのうまい写真ばかりだ。何かコツでもあるのか……。
そこで手に取ったのが本書。自社の広告に使う商品写真など、素人でも仕事に活用できるレベルの写真を撮影するテクニックを伝授してくれるという。
しかも使うのは一眼レフなど大層なカメラではなく、スマホのカメラ。手軽に、しかもプロ顔負けの写真が撮れるひと工夫を紹介している。早速やってみた。
まずは基本的な使い方。よくあるのが、薄暗くてきれいに撮れないという悩みだが、画面にうつった被写体をタップし、出てくる太陽マークを上下にスライドさせれば解決するという。なるほど、これだけで明るさが調整され、プロがライトを使ったような明るい画面になる。さらに、手がブレてピントが他の部分に移ってしまうなら、うつった被写体をそのまま軽く長押し。すると「AE/AFロック」という表示が出て、ピントが固定される。被写体の角度を微調整したいときに大いに役立つ機能だ。
ありがちな失敗が、写真がのっぺりして奥行きが感じられないこと。そこで取り入れたいひと工夫が「前ボケ」だという。被写体にピントを合わせつつ、カメラのすぐそばに小物を写し込む。例えば、植物の枝をレンズに近づけてみるといいそうだ。
おお、手前に緑がいいあんばいにボケて写り、被写体を引き立てつつ写真に奥行きを与えてくれる。何ともプロっぽい写真になったぞ。
食欲をそそる食べ物の撮り方や、かっこいい光の取り入れ方なども紹介されている。写真を撮るのが楽しくなりそうだ! <浩>
(インプレス 1760円)