「ひとがた流し」北村薫著

公開日: 更新日:

 仕事一筋で生きてきたテレビ局のアナウンサー・千波は、40歳を過ぎた今も独身。母親の介護を機に埼玉の実家に戻り、看取った後も暮らし続けている。出張の際には、小学生のときからの女友達、牧子の娘さきが飼い猫のギンジローの世話をしてくれる。近所にはもう1人、高校で仲良くなった美々が写真家の類と娘の玲と暮らしている。

 千波は、駆け出し時代から目指してきた朝のニュースのメインアナウンサーに抜擢される。その直後、牧子に付き合って受けた健康診断で思わぬ病気が見つかる。

 一方、千波の入院中、ギンジローの世話に来た美々と玲は、千波の家をうかがう不審な男を見かけ、後を追いかける。

 お互いの人生を見守りながらそれぞれの人生を生きる3人の女性たちの友人関係を描く感動長編。 (朝日新聞出版 990円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    スタンフォード大・麟太郎のメジャースカウト評価は課題山積…ド軍指揮官からも耳の痛いアドバイス

  2. 2

    大谷が2026年WBCを辞退する可能性…二刀流継続へ「右肘3度目手術」は絶対避けたい深刻事情

  3. 3

    W杯8強へ森保J「5人の重要人物」 頭痛の種は主将・遠藤航の後継者…所属先でベンチ外危機

  4. 4

    メジャー挑戦、残留、国内移籍…広島・森下、大瀬良、九里の去就問題は三者三様

  5. 5

    悠仁さまは学習院ではなぜダメだった?大学進学で疲弊する宮内庁職員「もうやめたい」と悲鳴

  1. 6

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

  2. 7

    巨人「助っ人野手の獲得下手」汚名返上できた納得の理由…今年はなぜ2人とも“当たり”?

  3. 8

    大阪府の8割の小売店でコメ品切れ発生だが…吉村知事「備蓄米放出しろ」が腑に落ちないワケ

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    巨人・坂本勇人は《潔くユニホーム脱ぐべき》低迷でも“1年延命”で現役続行か