「メタバースと経済の未来」井上智洋著
経済学者の著者によると、人類は20年以内に目覚めている多くの時間をコンピューター上のコミュニケーションできる仮想空間=メタバースで過ごすようになるという。
若い世代であればあるほどスマホを片手にSNSに常時接続しており、このSNSの発展の先にメタバースがあるとするなら、今後メタバースが普及していくのは間違いないからだ。
食事や睡眠、排泄、医療行為や介護など身体を必要とする行為は実空間で行うしかないが、それ以外の娯楽や仕事、教育などの多くの営みがメタバース内に場を移していくだろうという。
そのとき、経済活動はどうなるのか。そして、メタバースの普及によって資本主義はどのように変容するのかを予測、解説した経済テキスト。 (文藝春秋 990円)