(12)不動前駅のホームに永山の娘
不動前駅の多摩川方面へ向かうホームに立った朱里は、二児の母親とは思えなかった。
むろん、正木の目からという意味だが、歳相応とはいえ、すらりとした姿勢やきびきびした動作に、怒りめいたものが漲っているように感じられた。その意味では同じ三十五歳と比べれば若々しい。
正…
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