文学フリマ東京が21日開催!又吉直樹、高瀬隼子らデビューのきっかけに
文学作品展示即売会の「文学フリマ東京」が21日に開催される。小説や詩、さらにはTシャツやDVDなど、「自らが『文学』と信じるもの」を作り手が販売。文学の“今”を入場無料で気軽に味わうことができる。
2002年に開始した当イベントは、今回で36回目。プロアマ問わず、参加できるという特徴から、数々の名作が誕生するきっかけとなった。
例えば、第12回では、純文学デビュー前の芸人・又吉直樹氏が、中村文則氏のサインをお目当てに一般客として参加。そのときに、又吉氏に声をかけた編集者が依頼した小説が、後に「火花」となって芥川賞を受賞した。
また、同じく、芥川賞作家の高瀬隼子氏は、大学時代に所属した文芸サークル仲間とともに、文芸同人「京都ジャンクション」として、第13回から10年以上参加。新人賞に応募しては落選を繰り返す中、発表の場をもたない作品を読者に届けることができ、励まされたという。
ほかにも、ベストセラーとなったエッセー、こだま著「夫のちんぽが入らない」や、爪切男著「死にたい夜にかぎって」も当イベントがきっかけ。2作が収録された同人誌「なし水」には、「旅する練習」で三島由紀夫賞を受賞した乗代雄介氏も参加していた。
今回は、過去最多の1639組が参加予定。文学の裾野は広がってゆく。