(81)蛾の一族は頭頂部が扁平なんだ
「初老の女性が三人来て遺骨はどこかのお寺の納骨堂に持って行くとか言ってた。ぼくは彼女等が席を立った隙にお骨を抱えて逃亡したわけだ」
綾瀬は車を走らせる。クルシマの膝の上で骨壷が音を立てる。
「ぼくはその昔、山岸教授にお世話になった女性の息子という立場で参列したからね…
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