「迎撃」今野敏著

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「迎撃」今野敏著

 1994年、フリーライターの柴田は、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争を取材するためサラエボに降り立つ。

 やみくもに激戦地に足を踏み入れた柴田は、セルビア兵として参戦している日本人に出会い、彼から傭兵に興味があるなら「シンゲン」という日本人を探してみろと言われる。シンゲンは、各地の紛争地でゲリラを組織して戦闘の指導をしているという。男がシンゲンの噂を最後に聞いたのはアフガニスタンだという。

 アフガニスタンに飛んだ柴田は、ゲリラ組織のリーダーからシンゲンと一緒に写った写真を見せられる。リーダーによると、シンゲンはメキシコに向かったという。

 伝説の傭兵と行動を共にすることになった柴田の目を通して、紛争地の現実と戦うとは何かを問う意欲作。

(徳間書店 858円)

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