ノーベル文学賞発表間近 あるのか⁉村上春樹氏、英ブックメーカーで2位
日本時間の10日午後8時ごろ、ノーベル文学賞の発表が予定されている。長年、期待されている村上春樹氏の受賞はあるのだろうか。
もし受賞すれば、1994年の大江健三郎氏以来3人目の日本人受賞者となる。各メディアは、受賞者を予想するブックメーカー「Ladbrokes」のオッズを参照し、同氏が2番人気になっていると期待を寄せている。
そもそも、同氏がここまで期待を寄せられるようになったきっかけは、2006年に受賞したチェコの文学賞「フランツ・カフカ賞」だ。この前年と前々年の受賞者がいずれも、その年のノーベル文学賞を受賞していたため、注目が集まるようになった。
しかし実際のところ、ノーベル賞の選考過程は、その候補者のリストも含めて50年後まで公表されないことになっている。村上氏がデビューしたのは1979年で、今から45年前。もし、「デビューした時点で同賞の候補者に入っていた」と最速の条件で仮定しても、少なくともあと5年は、その真偽を確かめることはできないのだ。
そのため、各メディアの予想報道が、「そのほかの国際的な文学賞の受賞者を並べる」か、「ブックメーカーのオッズを発表する」の2択になってしまうのだ。
ちなみに、各メディアが参照する「Ladbrokes」は英国のブックメーカーだが、北欧で人気の「betsson」では、村上氏が16位、日本人最高位は多和田葉子氏で12位となっている。“蓋を開けるまで分からない”というのが、実際のところだろう。