「夜刑事」大沢在昌著
「夜刑事」大沢在昌著
警視庁組織犯罪対策部国際犯罪対策課の岬田は、以前は公安所属だったが、ヴァンパイアウイルスに感染し、療養した後、組対に異動になった。このウイルスに感染すると紫外線アレルギーとなり、ひどい火ぶくれを起こしたり視力を失ったりするため、日没以降でなければ活動できない。
ある日、暴対の岩井と松谷とともに、増山という男を任意同行するために上野の「バー・トコヨ」に向かった。このバーをつくったのは、東大付属病院にいた中国人医師、常炳徳だが、常は2年前、筋弛緩剤を注射されて死んだ。岬田は2カ月前に「トコヨ」に来たが、それはかつての恋人、呉明林を捜すためだった。
孤独な刑事が活躍する警察小説。
(水鈴社 1980円)