「0909させて」本田恭章 「作詞してくれる方探してます」
本田さんは15歳のとき、イギリスのロックバンド「JAPAN」の来日公演が日本武道館であった際、「MUSIC LIFE」の取材を受け、そこで撮影されたスナップ写真が女性ファンに大評判になったのがキッカケで、81年、「2年B組仙八先生」の“上田夏彦”役に抜擢された。共演者にはシブがき隊の3人や三田寛子がいる。
「最初はちょっとしたお小遣い稼ぎくらいの気持ちだったんです。ところが、撮影現場にはボクみたいな素人はひとりもいなくて、ちゃんとした劇団に所属してたり、オーディションに合格して将来的に芸能界を目指してる子ばかり。子供心にお芝居は真剣にやりたいと思ってる人がやるべきだと思い、だんだん遠ざかるようになりました。といって、疎外されてたわけじゃなく、今でも生徒役だった役者さんたちと年1回集まってるし、仙八先生のさとう宗幸さんとも5年前にお会いしました」
「0909させて」でデビューしたのは82年。化粧バリバリの美少年ロッカーはすぐに人気者になり、“和製デビッド・シルビアン”(JAPANのボーカル)と呼ばれた。
「デビッドにはデビューして1年後くらいに会わせてもらいました。だけど、お化粧して、女性物の洋服着て、独特なサウンドで世間に逆らうって、ボクがあこがれてた感じじゃなく、おしゃれでテクノっぽい路線にすっかりイメージチェンジしてた。自分の中のヒーローに裏切られたような気がして、オレはずっと流れに逆らってやると覚悟を決めましたね」