映画祭で脚光浴びた 絶滅寸前「時代劇」と日本一の斬られ役
「福本のような斬られ役もそうですが、時代劇は殺陣やメーク、衣装、小道具、大道具など特殊な技術を持った職人がいなければつくれません。それだけにコストもかかるのですが、視聴率が取れず、テレビから消えていった。職人はメシを食えなくなり、現場を離れるケースが増えています。作品がつくられなくなれば、彼らの技術は継承されない。日本の時代劇は消滅の危機にあるのです。そんなときに海外で評価された。勇気づけられた関係者は多いでしょう」(前田有一氏)
本紙のインタビューで福本は、「頑張れば、明日はちょっとはマシになれると信じたい。それが今も、僕の原動力です」(2014年7月5日付)と話していた。頑張った結果、得られた賞は、時代劇の明日を変えるだろうか。