女優・吉沢京子が感謝する故・勝新太郎からの“大人扱い”

公開日: 更新日:

 しかも、カゲのある薄幸の少女役も初めて。前年に公開された「父ちゃんのポーが聞える」(東宝)でも悲劇のヒロインを演じましたが、そちらは病弱の少女です。当然、演じ方は全く違ってくる。それで、シーンごとに気がついた点を勝さんが指摘して下さったのですが、その都度「なるほど」と思うことばかりでしたね。

 弟の最期を耳にして悲しい表情を浮かべるシーンでは、お稽古をしていたら、それをご覧になっていた勝さんが「今の表情だ。そのままでいろ」っておっしゃって、そばにカメラを持ってきて、方向を変えながらアップで撮影したこともあったんです。

 さらにうれしかったのは、まだまだヒヨッコの私を大人の女優として扱って下さったこと。

 テレビドラマ柔道一直線」(69年、TBS系)で人気が出た私は、眠るとき以外はマネジャーと付き人が四六時中そばにいて、トイレにも誰かがついてくるような不自由な毎日で、どこの現場でも若手扱いでした。

 ところが勝さんは違ったんです。私のスケジュールを尊重しながらきちんと対応し、居心地が良くなるように気遣って下さったんです。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動