どう変わる?放送3500回を超えた長寿番組
「クローズアップ現代(NHK)
1993年スタートで3500回を超えたNHK「クローズアップ現代」。テーマは食卓の変容、町内会といった身近な問題から宇宙や最先端科学まで、じつに幅広い。
MCを務める国谷裕子はスタジオでゲスト解説者とともに論点を深めていくことが多いが、時に現場から伝えることもある。米ブラウン大学(専攻は国際関係・国際経済)を卒業して間もない86年、米国でNHKスぺシャルのリサーチャーの仕事を始めたのが今日に至るきっかけだが、週4回の番組は並大抵の大変さではなかろう。
2日は不動産でも爆買いが止まらない中国人や同国の企業経営者の実情を取り上げた。一室2億円の都心のマンションや文京区にある11億円のビルを一棟買いする中国の富裕層。「客の8割は一度も下見をしないままメールのやりとりだけで購入を決める」という不動産業者のコメントには驚いた。
番組では「中国では、農村戸籍の家庭が都市戸籍を獲得するには学歴や納税額など一定の基準をクリアする必要がある。永住権獲得が狙いの投資移民も存在する」と伝えた。福建省から上海に転居し、都内のマンションを購入、家族と東京暮らしを決めた男性は「子どもには競争に追い立てられるのではなく、ゆったりした生活を」と語った。