著者のコラム一覧
大杉漣

1951年、徳島生まれ。74年「転形劇場」の舞台俳優としてスタート。その後、高橋伴明監督、北野武監督作品など出演多数。実力派俳優として活躍している。4月1日公開「蜜のあわれ」で二階堂ふみとともにダブル主演。原作は室生犀星。老作家と金魚・赤子の幻想的で淫靡な恋愛をエロチックに描いている。

<第1回>ロマンポルノの現場は刺激的でした

公開日: 更新日:

 ロマンポルノは予算も少なかったし、スタッフも多くはなかった。けれども、映画の面白さや作品を作るという志をひとつにして、朝から夜遅くまで現場で過ごすという、演劇とはまったく違うものづくりや、同じ釜の飯を食ってる同志感があるのも刺激的でした。

 伴明さんとの出会いがあったからこそ、後に「ユニット・ファイブ」となる監督のメンバーとも出会うことができた。磯村一路さん、福岡芳穂さん、水谷俊之さん、米田彰さん、周防正行さんの5人です。皆さん、伴明さんの助監督出身の監督なんです。

■蓮實重彦さんの一言で一変した映画の評価

 周防さんの監督デビュー作は「変態家族 兄貴の嫁さん」。これは小津安二郎監督への完全なオマージュなんですよ。当時の僕は30歳そこそこだけど、60すぎの間宮周吉という、小津作品でいうなら、笠智衆さんが演じる役どころです。「なんで僕のような若造が笠さんが演じた役をやるんですか」って聞いたら「漣さん以外にやってくれる友達がいない」って(笑い)。引き受ける上でこれほど説得力のある言葉はないですよね。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出