ブラック企業の深刻実態 「仕事やめてくる」で浮き彫りに
「主人公を演じる工藤阿須加はプロ野球のソフトバンク工藤公康監督の息子で知られる若手俳優ですが、真面目すぎて『死』以外に逃げ道を見いだせない今どきの若者を好演しています。役づくりのため、安物のスーツで夜な夜な飲み屋街に通い、隣席のサラリーマンの愚痴を聞いていたそうです。そのくたびれたスーツは劇中の衣装でも使われています。タイトルこそ軽く見えますが、日本の労働問題を真剣に世に問う気概を感じる良質な作品です」(前出の前田氏)
官僚トップの事務次官にまで出世したとしても「総理のご意向」で無理難題を押し付けられる。上から下までパワハラとブラックが蔓延する“ニッポン株式会社”に一石を投じることができるか。