この噺家で聴き初め 評論家が厳選「落語界二つ目」成長株
談春の一番弟子は酒&ギャンブル好きの「女流」
落語立川流には、立川こはる(35)がいる。あの立川談春(51)の一番弟子である。もともとは昆虫学者になりたかったという東京農工大のリケジョだ。
酒もギャンブルもやらない、おとなしい二つ目が増える中、ビール好きでギャンブルに関しては「前座の頃に師匠に見つかって以来、断っています」という豪快さを持っている。高かった声も、修業の末に低く野太くなり、学生時代の友人に驚かれたという。
「二つ目だからこそできるやんちゃを、まだまだやりたい」という姿勢が、なんとも頼もしい。女流であることをまったく感じさせないしゃべりっぷりで、女性を強調することもなく、ただ噺で勝負する。天下一品の潔さを感じる芸人だ。