この噺家で聴き初め 評論家が厳選「落語界二つ目」成長株

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京大卒の“親不孝者”?

 弟子入りした師匠の入船亭扇遊(64)のさっぱりした様子に似て、なんとも品がいい入船亭遊京(29)。17年の2月から80日間、中国一周の旅をした。仕入れた土産話の数々は、高座のマクラとして笑いに昇華されている。

 このところ、高学歴落語家が増えているが、出身は京都大学。親や親戚の制止を振り切って落語家になったという、結構な親不孝者だ。入門の際も、かなりの行動派で、大阪で扇遊師匠の噺を聴いたときにすっかり惚れ込んでしまい、右も左も分からない東京に出てきて、寄席から出てくる師匠を待ち伏せしたという。

 仲間内にはよく「辞めるなら今だよ」とネタにされたこともあるが、本人は生涯落語家。中国一周の旅で大陸的な考え方が身についたようで「どんなことでもどうでもいいかなと思えるような自信がつきました」。15年11月に二つ目に昇進して2年。まだまだこれからの若手である。

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