著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

等身大さらけ出す勇気 西城秀樹さんが示した“カッコよさ”

公開日: 更新日:

 カッコいい歌手の代表的な存在だった西城秀樹さんは63歳の若さで亡くなった。ソロのアイドル歌手全盛時代はいかに個性を生かすかが歌手生命の分岐点。新ご三家としてライバルであり盟友だった野口五郎は聴かせる歌手。郷ひろみはアイドル色を押し出した。

 西城さんはアクションと絶叫型の歌唱。三者三様に特徴がありファンも色分けできていた。3人はスタイルを変えずに歌手活動を続けた。「還暦を越えた新ご三家の共演」という声もあったが、夢かなわず。西城さんは2度にわたる脳梗塞で右半身の不自由と言語障害。歌手復帰は難しいと思われたが、懸命なリハビリで再び舞台に立った。

 楽屋で「ア・イ・ウ・エ・オ」と発声練習をして臨むもアクションはなく、2曲歌うのが精いっぱいだった。往年の面影は薄れても今の自分をさらけ出した西城さんを「凄い勇気」と歌手仲間も胸打たれていた。

 役者は役によってイメージが定着しがちだが、歌手は等身大の本人。カッコよさとは見た目だけでなく生きざまでもあることを西城さんは示してくれた。最後までカッコいい「歌手・西城秀樹」を全うした。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動