榎木孝明さん小5で酒デビュー “大人のジュース”をひと口…
ドラマや映画、ドキュメンタリー、さらにギャラリーを構えるほどの腕前を持つ絵画でも一目置かれる榎木孝明さん(62)。生まれが鹿児島、とくれば……。
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「あれは何だろう……」
鹿児島県伊佐市の自宅に近所の人が集まって寄り合いの後、酒盛りをしていた時です。鹿児島といえば、酒イコール芋焼酎。ほとんどの人が一升瓶に手を出す中、別の飲み物を飲んでる人がいました。それが何かよくわからないけど、随分とうまそうじゃないですか。小学5年だった僕から見ても、それは何か特別のもののようでした。それで、お開きになって両親がみんなを家の外に見送りにいってる隙に、ひと口飲んでみたんです。甘酸っぱくてややトロリとしてる。大人が飲むジュースかな。もう少し……。
意識があったのはそのあたりまで。後はよく覚えていません。後日、母が言うには何やら楽しそうに踊っていたとか。ジュースだと思ったのは実は梅酒。記憶がなくなるほど酔っぱらってしまったわけです。それが“ほろ酸っぱい”お酒デビューでした。