黒い輝き放つ「風間俊介」のジャニーズらしからぬ胡散臭さ
彼がもともと、最初に注目されたのは、99~00年放送の「3年B組金八先生」(TBS)の第5シリーズだった。クラスのイジメを陰で操る兼末健次郎を演じ、強烈なインパクトを残した。自分に向いている仕事を見つけたと思った風間だが、あまりにその印象が強かったからか、しばらくテレビドラマで目立った活躍はなく、舞台中心に活動していた。
そして06年の深夜ドラマ「アキハバラ@DEEP」(同)の主演を経て、ゴールデン・プライムタイムの連続ドラマのメインキャストに約10年ぶりに戻ってきたのが、11年の「それでも、生きてゆく」(フジテレビ)だった。そこで彼はサイコパスの殺人犯を演じ、再び強烈なインパクトを視聴者に与えたのだ。
彼はある人に「おまえは脇(役)で殉じたいって口では言ってるし、本人も思ってんのかもしんない。けどおまえは本質は、それを支えてるフリをして、そいつらより前に立ってやるって思ってるヤツだ」と言われたことがあるという(フジテレビ「ボクらの時代」16年1月31日)。その強い野心が彼の狂気の演技を支えている。
「『ジャニーズだってことを忘れてた』って言ってもらえるのは、がんばってきた証しじゃないけれども、褒め言葉」(同前)