著者のコラム一覧
本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。“東京の異界シリーズ”第5弾「高田馬場アンダーグラウンド」(駒草出版)発売中。「全裸監督 村西とおる伝」(新潮文庫)が、山田孝之主演でNetflixから世界190カ国同時配信決定。

村西監督から野田に課せられた前代未聞のミッションとは

公開日: 更新日:

 なんとしてでも成功させなければ。

 ライバル心を燃やすキャンペーンガールたちをどうやって仕切ればいいんだ?

 野田は作戦を練った。

 人心を成功に導かせるには、パワーバランスを考える必要がある。

 野田はキャンペーンガールの仕切りは各企業が主導権を持っていると判断すると、企業の広告宣伝部に突撃して、各個撃破作戦に及んだ。

「まずは企業の宣伝部に行って頭を下げて、企画趣旨を話したんです。そうしたらけっこう協力的だった。キャンペーンガールが露出することが企業の宣伝につながるからね。その後で、僕はキャンペーンガールが所属するプロダクションに行って出演交渉したんです。クライアント企業がすでにOKを出しているので、プロダクションも協力的でした」

 まだ実績のないパワースポーツだったが、野田は「バイクや四輪のレースを主に撮っているビデオ会社なんです」と説明した。

 たしかに社名通り、二輪、四輪レースをビデオリリースしてきたメーカーだったので嘘ではない。かえって車関係のレースというイメージがワイルドさ、新鮮さを印象づけ、企業、プロダクションを説得するのに好都合だった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動