14年からがん闘病 “ミラーマン”故・石田信之さんの遺言
俳優の石田信之さんが13日、大腸がんからの多臓器不全のため川崎市内の病院で亡くなった。享年68。
1950年、秋田県生まれ。68年に東宝芸能学校に入り、翌年、明治座「上意討ち」で初舞台。70年に「柔道一直線」でテレビドラマデビュー、71年、特撮ドラマ「ミラーマン」の主人公・鏡京太郎役で人気を博し、映画、舞台などでも活躍した。
2014年に大腸がんを発症してから肝臓などに転移、「原発性胃がん」も発症し、大小合わせると二十数回の手術を受け、満身創痍だった。かつては週刊誌の酒豪番付で大関を張るほどだったが、がん発病後は好きなお酒を断って闘病した。今年に入ってから体調を崩し、入退院を繰り返していたが、病院から仕事場に向かうなど、気力は衰えていなかった。
05年に東京・三軒茶屋にミラーマンの必殺技を名前にした劇場「スタジオ・シアター・スパーク1」をつくり、若い演劇人の育成にあたったこともある。
石田さんが原作・脚本を手掛け、「スパーク1」で初演した「遠き夏の日」は、その後、朗読劇として再構成、歌手の日野美歌さんらが全国巡演を重ねている。