「同期のサクラ」が描く官僚への偏見は逆切れクレーマー
「何のために官僚になったんですか! 高い給料もらって民間に威張れるからですか? 定年が来たら何度も天下りして、そのたびに莫大な退職金をもらうためですか? この国に暮らす人たちを少しでもいいから、幸せにするためじゃないんですか!?」
官僚をステレオタイプの悪役に見立て、そんな父親と兄を“勝ち組”であるとコンプレックスを抱いていた葵が、自分の会社の仲間のため、忖度せずに自分の想いを主張するという展開を描きたかったのだろう。
「ただ、官僚に対する偏見に満ちた負のイメージだけを膨らませて、ここまで言い切ってしまうのには違和感があります。これでは無茶な要求を断られて逆切れする、まるでモンスタークレーマーのようです」(前出のドラマウオッチャー)
一方、“高級官僚”とヤユされながらも、矢島健一(63)が演じた葵の父親は、民間企業からの陳情に対し、コネ入社した息子の立場にも配慮しながら、よほど冷静かつ精いっぱいな対応ぶりが描かれている。
前述の通り、国交省の高級官僚である父親と兄は、コネ入社の葵の立場も考えたのか、花村建設まで訪問し、社長にまで筋を通している。以下は葵の父親のセリフだ。